■ ID
| 1228 |
■ 種類
| 学会発表 |
■ タイトル
| 製紙工場で発生した硫化水素中毒に関わる再現実験について
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■ 著者
| 大塚和則
埼玉県警科学捜査研究所 野澤靖典
埼玉県警科学捜査研究所 倉田泰人
埼玉県環境科学国際センター
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■ 出版元
| 日本法科学技術学会 |
■ 出版年
| 2010 |
■ 誌名・巻・号・年
| 日本法科学技術学会第16回学術集会、平成22年11月12日 |
■ 抄録・要旨
| 県内製紙工場のパルプ製造タンク内で発生した死亡事故の原因を調べるため、タンク内で製造したパルプを用いた再現実験を行った。血液から硫化物イオン及びチオ硫酸イオンが検出されたため、硫化水素中毒の可能性が高いと考えられた。そのため、この再現実験では、硫化水素ガスが発生する可能性について調べた。
離解釜に故紙、水酸化ナトリウム水溶液、温水、亜ジチオン酸ナトリウム、消泡剤を入れて攪拌し、硫酸アルミニウム水溶液を加えて故紙パルプを調製した。故紙パルプを密閉容器に分取し、35℃で保存した。試料温度、容器内硫化水素ガス濃度、pHを測定したところ、3日目から硫化水素ガスが検出され、10日後には最大1,100ppmの濃度に達した。
この実験により、パルプ製造タンク内では硫化水素ガスが発生する条件が揃っていたことが確認され、致死濃度の硫化水素ガスが発生したものと考えられた。
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